Friday, February 11, 2005

今日もバイクで

1週間ぶりの日記更新、全然日記になってない・・・・。ま、いっか。
試験が終わって1週間たち、ようやくエンジン全開、といいたいところだが、水曜日の夜は肺腫瘍の手術をしたコーギーの容態をチェックしたり、木曜日の診療の予約表を作成したりで、ほぼ徹夜であった。若くはないんだよなー、と実感。無理やり塗ったファンデーションはのりが悪いのはもちろん、肌がぼろぼろしている。とほほ。頭の中も異様なテンションで、こわいくらいだ。1時間半の仮眠をとったのも、ラウンドルームという広い教室みたいなところの壁際の板切れベンチみたいなところ。宿直室には同じ腫瘍科の同期の男の子が寝ていたので、さすがに遠慮させてもらったが、板切れベンチの寝心地は最悪だった。4時に起きて4時半から7時半まで、ICUで入院室用の古いタオル切れを膝にかけながら、コーギーを見る。肺腫瘍の摘出はうまくいったのだが、その後肺の外側、胸の皮膚と筋肉の内側に空気が入り、また血液のまざった液体も出ているので、手術の助手に入った藩のメンバー3人が交代で見ることになった。決められた時間ごとに胸に通したチューブから空気や液体が出る量をチェックする。仙台から来たんだよ、この子。頑張れ。
そして、水曜の早朝、バイクで来たので木曜の夜、食事もせずにバイクで帰る。急な仕事も頼まれたので、今から帰ると、日付がかわるぎりぎりだ。頭の中がふわふわしていて、バイクに乗るような体調ではないと思うのだが、置いていくのは嫌だ。できるだけ安全運転を心がけつつも、何かあったら助手のことは頼む、と心の中で各方面につぶやいてしまう。いや、何かあったら翌日の仕事も困るよなー、美容院も行きたいしなー、などと考えて、何事もなく帰らなければ、と気を取り直す。眠気は感じないが、だるくて仕方がなかった。体は正直なのだった。
そして、今日は建国記念日、祝日。懲りもせずバイク通勤してしまう。体調さえよければ4本も乗りついで電車通勤するより、ずっと楽しい。朝8時から東名高速を時速100km/hですっとばして通勤する女性獣医師も日本広しといえど、そうそういないだろう。そう考えるともっと楽しい。そんな私はちょっとおかしい?
今日は祝日のせいか、病院はそう忙しくはなかった。朝いちばんで、ハチちゃんのおうちに電話をかける。ハチちゃんは歯石除去で麻酔をかけたとき、偶然のどのおくに腫瘍が見つかったのだが、そこから少量採取された細胞をめぐって、専門家の診断がわかれてしまった。最初の診断では「唾液腺癌」で「悪性である。」と言われたのだが、どうしても納得できない私は、いつもはその診断医にしか送らないことになっている病院の方針に反旗をひるがえし(院長の許可はとったけど)、もう一人、別の診断医の意見をあおぐことにした。その結果は「口腔内形質細胞腫」で「基本的に良性の腫瘍」であった。まったく違う診断である。どちらを信じるか、というと私は後者を信じる。その診断医が大学時代からの友人でありよく知っているから、というだけではなく、自分自身獣医師として、臨床家としてその診断に同意できるからである。そして、この結果をもとに、大学の腫瘍科のボスに写真を持参して手術をお願いしたところ、なんと、来週手術を入れてもらえたのだ。迅速な対応に深く感謝。そして、ハチちゃんのお母さんに、水曜日の朝9時30分までにご飯と水を与えずに大学病院に来てください、と伝える。
本当は車に乗るのが嫌いなハチちゃんのためには、この病院で手術をできればよいのだが、ここは分院であり大きな手術は基本的に本院に送らなければいけないし、手術用の器具も設備も決して十分とはいえない。ベストをつくす、ということで考えたら、無理を承知でここで私が手術をすることがベストとは決して言えないのは、悔しいけれどあきらかだ。それならば、やはり尊敬する腫瘍外科医であるボスにお願いし、自分も加えた大勢の臨床獣医師で手術に臨むのが、最高であろう。せっかく8ヶ月で10キロの減量に成功して喜んでいるお母さんを、安心させてあげたいじゃないか。そうなると、来週も泊り込み、徹夜か???
ちなみに今週、火曜日に助手が熱を出し、母が小児科に連れて行ったところ「インフルエンザB」と診断された。助手のクラスは翌日から3日間の学級閉鎖となったのだが、助手の熱は夜には下がり始め翌日にはまったく平熱、本人もまったく普段と変わらなかった。助手のタフさには、驚くが、助手が熱を出したりしたときの自分の親バカぶりにも驚く。助手が熱を出した日の夜、仕事帰りにコンビニでゼリーやらプリンやら、栄養はともかくのど越しのよいものばかりを買って帰ったら、助手はいつもどおり、普通のごはんをバクバク食べていましたとさ。大量のデザート類にみな驚いてた。ははは。

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