Wednesday, December 29, 2004

就職斡旋?

今日は雪がふった。せっかくの休みなのに、バイク乗れないぢゃないか・・・。というのも、今日は若い獣医師を一人、愛川町の病院に紹介したら実習に行くというので、一応保護者よろしく顔を出すことにしたのだ。知らない人ばかりのところに行くのは心細かろう、仲介役がいたほうがみな無用な緊張をしないだろう、と思ったもので。愛川町ならバイクでしょ、と思っているのだが、さすがに天候の悪い日はバイクには乗らないようにしている。自分の運転技術の未熟さは自分がよくわかっているから。
バスで行くと、今日は土曜日ダイヤになっているのでいつもよりも本数は少ないうえに、いつもと違う路線でちょっと離れたバス停でおりて10分ほど歩かないといけない。この雪降る中を歩くのか・・・・音がなくてさみしいから歌でも歌おう。でもここで「雪は降る」(ニールセダカ)にするか「雪のクリスマス」(ドリカム)にするか「ブリザード」(松任谷由実)にするか、考えているうちについてしまった。
今回紹介したのは、以前、私がバンコクから帰ってすぐに勤務した横浜の病院に、夏休みの学生実習にきていた男の子で、彼はそのまま4月からそこに就職したのだが、仕事以外でも厳しい院長と折り合いが合わずに先週退職したのだそうだ。心身ともに疲れて、とメールがきたときには(やっぱりなー)と思った。
その病院を円満退職した獣医師は開業してから20年もたっているのに一人か二人しかいない、というのは決して噂ではない。私も辞める直前は仕事そのものが嫌だと思うくらい、自分自身が磨耗しきっているのを感じていた。限界がきて辞めたいと院長に告げたとき引き止められたけれど、週に3回も終電の1本前で帰宅して、院長が月の半分くらい留守にしているのを任されて、それでも「先生はお子さんがいるからパートね。」と言われるのにも、その先生の弟子のように言われるのも我慢できなくなっていたので、やめさせてもらった。35歳にもなって、どうしてこんな扱いを受けるんだろう、と思うくらい惨めな気分だったのは、多分一生忘れない。最終的には院長先生は私のことをずいぶん認めてくれていたらしいと、ほかのスタッフから聞いたけれど時すでに遅し、であった。彼も似たりよったりな状況、あるいはそれ以上につらかったらしい。
彼と仕事をしたことはないのでどれくらい仕事ができるか、ということはまったく知らないのだけれど、素朴で協調性もあるということは聞いていた。獣医としてはまだ8ヶ月だから、すごくできる、ということは期待していない。誰かが面倒をみてやらなきゃいけない、となると結局私がみることになるのだろう。それでも、愛川町に獣医師が一人増えることは病院にとってもプラスになる。彼にとっても格安の住居つきの職場は魅力があるらしい。(仕事の鬼?の指導つきは覚悟のうえらしいし)
大学の同期の先生も10月からここでアルバイトをしている。夏まで勤めていた病院を辞めてアルバイト先を探しているというので、私が引っ張ってきた。やはり、自分の職場には一緒に仕事をして気持ちのよい人にいて欲しいし、ほかのスタッフともうまくやっていけるようでなければ困る。
自分の職場がヘンなところだったら、友人・後輩を引っ張ってきたりしない。愛川町には若い先生が成長するための条件がいくつかそろっているので、二人に声をかけた。勉強して、それを実践するチャンスと、ポイントを指導してくれる先輩と、症例の数。私自身が後輩に教えてやれるほど優秀な獣医師ではないけれど、自分がもっているものを伝えて乗り越えていってもらえばよいし。田舎町なようで意外と症例は多いし、何しろ院長は放任主義だ。おかげで私は自分の力を思う存分発揮させてもらっている。お給料は決して高くはないけれど、自分が信念を持って仕事をすることができるしスタッフはみないい人ばかりだ。だから、こうして休みの日に顔を出すのもちっとも嫌ではないし、差し入れにドーナツくらいはもって行きたくなるし、ついでに仕事の一つや二つも片付けてきたりもする。
大学の同期の先生も、丁寧に診察をして一生懸命勉強して、何より仕事を楽しんでいる。獣医師はこれが大事だ、と思う。楽しい仕事ばかりではないけれど、仕事を楽しいと思えなければ、よりよい結果を出せないから。獣医の「よりよい結果」とは?それは決して治療成績ではなく、売り上げでもなく・・・眠いからそれはいつか、また別のときに。病気を治せるだけがいい獣医師ではないし、学生時代の成績がよくっても獣医師として優秀というわけでもない。だから、私が目指してるのは・・・・やっぱり眠いからやめた。
明日は早起きして年賀状の続き。すっかり忘れてた。そしてこんなときにプリンタが調子悪くて使えない。しくしく。

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