Friday, March 18, 2005

研修修了証授与式

1週間とはどうしてこうも長くも短いものなのか。先週末から緊迫した時間が過ぎたかと思えば、水木は大学病院の腫瘍科。今週は長かったような気がする。そして、今年1年は、濃くて長くてあっという間の1年間だった。
今日、大学の診療は午前で終わり、それで2004年度の診療がすべて終了した。昼過ぎから、研修獣医師の修了証授与式というのがあり、全科研修医(週5日大学に来ていろんな科の症例をみる)と専科研修医(腫瘍、腎泌尿器、循環器、内科、整形外科、眼科)には、1年間の研修に対する修了証が渡される。一応規則があって、年間の出席日数が足りないとか、学会発表などの実績がなければ、研修を終了したとはみなされない。今年は2名が、修了証をもらうことができなかったそうだ。
いつもの診療はワイシャツにネクタイ、その上に長い白衣を着ているが、授与式では白衣を脱ぐ。いつもみなれた仲間たちがちょっとかしこまっている。みんなが渡されているのを見ながら、しみじみ考えた。
大学を卒業したときの卒業証書と獣医師免許、そのあと賞状とかもらったことあったかなあ。自分の中で区切りらしい区切りもなく、一生懸命ではあるけれど、やみくもにもがいていただけの時間もあったし、一般臨床では限られたものしかみることはなかった。1年間の研修で自分が得たものはなんだったか、いろんな思いがこみあげてくる。来年度も頑張らなくちゃね。今年1年間で得たものも多いが、課題もたくさん残った。もっと前へ、もっと高いところへ。帰り道に悔し涙をすすっている場合ではないのだ。来年の今頃は大笑いしていたい。このまま、ここで、止まってしまう自分が悔しいから、いつもどこかをめざしている。スーパーポジティブなんじゃない。めちゃくちゃ悔しがりやだから、泣きそうな自分に喝を入れてるだけ。
実は、セシルカット決定なのだ。これはまだオフィシャルな発表がされていないから、大きな声ではいえないが、2週間前にはわかっていた。悔しくて情けなくて、やっと日常の診療の忙しさに、そのみじめさがごまかされてきたところだ。来年があるから、とか、また来年がんばって、とか、残念だったね、とか、そういうふうになぐさめられると、悔しさが倍増する。私はそんなふうになぐさめてほしかったんじゃない。来年は、次のステップに行きたかった。
幸い、周りの友人も家族も、そんななぐさめはまったくないので、何とか平静を保っているが、もし下手に慰められたら、悔しさとみじめさで、当分立ち直れないだろう。
明日がある。それは、脳天気な明日ではなく、笑うための明日だ。

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