Sunday, November 26, 2006

父の入院

父が肺炎で入院した。治りの悪い風邪と思っていたら、病院で肺の一部に炎症が見られるということで即入院となった。びっくり。
動物で肺炎の症状が出ているものの多くは、結構重症なことが多いので心配したが、見つけるのが早かったのか本人は比較的元気で食欲もあり、点滴を受けているらしい。お見舞いの必要もないくらいなのだが、顔だけ見に行こうと思う。気になるのは、父の容態のみならず、使われている抗生物質なのであった。

Wednesday, November 15, 2006

愛しの駄犬

毎週月曜日に行っているAどうぶつ診療センターには2頭の居候犬がいる。どちらも雑種の老犬で、院長は「駄犬」といってはばからない。確かに、あまり頭はよくないのだが、抜けてるところが憎めない、と私は思っている。なんせ、ハックだって雑種の老犬なんだし。
その2頭のうちの、ジョンが最近元気がなく、検査の結果おなかの中に異常があり、開腹手術となった。月曜日、みな休日のところ予定をやりくりしての集合で、もちろんお給料は出ない。点滴の針を入れることすら大暴れで拒絶したジョンをくちぐちに「駄犬だなー」と言いながらも、気になるんだよね?
手術にはキムとダンジが入り、私は緊急事態に備えて麻酔を担当しつつ、ダンジの肩越しに指示?を出す。「その右手、もういいよね?」「カンシ、持って」
お腹を開けて、脾臓とその周辺の間膜に結節状の腫瘤を多数認め、一気にテンションダウン。駄犬は、いやジョンは腫瘍があり、そしてすでに転移を起こしている可能性大なのだ。ため息をかみ殺して息をつく。
肝臓、腹膜、その他の臓器をチェックして、傷を閉じる。切除した脾臓は大きな容器に入れてホルマリンで固定して、病理検査に出す。
実は、ジョンは、ハックに似ている。もちろん、ハックのほうが優しい目元をしていてハンサムで足も長いけど、ここだけの話、診察台でのびびり具合はいい勝負だ。そのジョンに腫瘍があったというのは、グリーンカレーにぽつぽつと入っているあの苦い実をかじってしまったような気分だ。
今後のことは、病理検査結果次第。腫瘍認定医が2人もいるこの病院の、居候犬が腫瘍になるというのも、皮肉な取り合わせ。来週はジョンのために、何かおいしいものを持っていってやろうかな。