Wednesday, August 16, 2006

そこに山があるから

日本獣医がん研究会のホームページに、腫瘍認定医に関するページがある。最近その中の「現在の取得者」というページが更新され、私の名前も載っている。現 在121名。多いと見るか、少ないと見るか。今後、Ⅱ種認定医はさらに増え続けていくだろう。また来年1月に、私たちは試験を受ける。次はⅠ種認定医。合 格するのは相当難しい。受けようとする人は実はそれほど多くない、難関だ。それでも、私たちは受けなければならないし、いつかは合格しなければならない。 山があるから。そして、私も山に登る人のひとりだから。

Monday, August 14, 2006

診なきゃわかんないです

大学にいるとき以外は、2つの動物病院で仕事をしている。愛川町には大学の腫瘍科のキムがいるし私の出勤は月曜日だけだから、最近の抗がん治療の件数はそれほどないけれど、大田区のほうではコンスタントに腫瘍症例が発生し、なぜか大学まで連れていかなければならないような、症例がちょっと多い。私の知識や技術だけではたちうちできず、日本の獣医療施設としてはまだ3台しか導入されていない高出力の放射線治療が最後の切り札になるのだ。おっと、私の力が未熟なせいだけではないことは、付け加えておこう。鼻の中とか脳の中の腫瘍や抗がん剤に反応が悪い腫瘍に、放射線が効果的なこともあるのだ。
先週末、大田区の動物病院の本院に呼ばれて診察・治療に行った。リンパ腫の治療を1年3ヶ月しているチワワの今後について「お知恵を拝借」したいらしい。(・・・・さんざんいじくってから呼ぶの?^^; )
今までやってきている治療や検査に不備があった場合、それをどうやって飼い主さんに説明するのかとか、めんどくさいことがあるから、途中から登場するのは好きではない。途中で登場して飼い主さんとお話して、治療を始めても、そのあとを自分で見ることができないのはもっと困る。名前と抗がん剤の使い方だけを残して、あとは知らん振りというのはまずいのだ。薬というのは使えばよいというものではない。それが効果を挙げているのか無効なのか、むしろ毒になっていないか、その判断をするのが担当医の役割なのだから、私の名前を出した以上は私に報告をしてもらう必要があるし、必要に応じて私が診察に行かなければならないだろう。プロトコールだけ聞き出しておいてあとは勝手にやります、というようなことをされたら、二度とは私の貧弱な知恵を頼りにされるな、と思っている。仮にも腫瘍認定医の私は、ただの情報源ではないのだ。自身が考える情報源なのであって、ただの知恵袋ではない。この歯がゆい気持ちが誰かにわかってもらえるだろうか。

病気の相談というのは、難しい。電話やメールでは実際の症状や状態や程度が正確に伝わってこないので、いろんな見極めができないのだ。
「診せて頂かないとそれ以上のことはお話できません。」というのは何も料金のためだけではない。診察とは5感を使ってするもの、だからただ話をきいただけでは診断などできはしない。
チワワはこれからどうなるのだろう。話を聞くだけのアドバイザーなんてかっこいいことは、私にはできそうもない。診なきゃわかんないよ、でしょ?

Wednesday, August 09, 2006

湿気に注意

先週携帯電話が壊れた。夜中、パソコンに向かっている私の横で携帯電話の画面が白く明るく光ったと思ったら、それきり、何の画面も表示しなくなってしまっ た。しばらくして電源が落ちたのでもう一度電源を入れてみた。画面が明るく光ってそのまま立ち上がるかと思ったら、白いままで何の反応もない。これもほ うっておいたらしばらくして電源が落ちた。平日ドコモショップに行く時間などないので、日曜日に持っていったら、あっさりと「水濡れですね」という。確か に携帯電話の電池カバーをはずしたところの水濡れ感知シールは反応して赤い水玉模様になっているが、濡れた手で触ってもいないし、水に落とした覚えも全く 無い。その旨を伝えると、「徐々に侵食することもありますから」とこともなげにいってくれた。前の機種でも水濡れシールが赤い水玉になっているけど、問題 ないぞ。濡らしてないのに、水濡れとは、そんなに湿度に弱いのか?困ったことに水濡れにはメーカーも不対応なので、故障の修理もしてくれない。新しく買う には故障サポートで同じ機種の同じ色でも¥23000。対応してくれたドコモショップの女性店員いわく「これは症状としては軽いほうですよ。時間がたって 戻るケースもありますから。」ということなのだが、確かに電源が一瞬入るけど、携帯電話として使用できないのでは症状が軽くても重くてもあまり変わりない 気がするのだが・・・・。
あきらめて以前使っていたFOMAの携帯電話を引き出しから引っ張り出してきた。電池が半日しかもたないので、毎日充電器と卓上ホルダーを持ち歩くことになった。もしかしたら、ある日突然直るのではないかと、毎朝祈りをこめて電源を入れている。